5. インターネットの普及

[表紙に戻る]

 コンピュータネットワークとして誕生したインターネットが、現代社会の中心的な情報ネットワークにまで発展していく様子について見ていき、また、インターネットで利用できる様々なサービスについて説明する。


5.1 インターネットの誕生

 インターネットの始まりは、1969年からARPA(米国防省高等研究計画局 Advanced Research Projects Agency)が開発を始めたネットワーク(ARPANET)が最初とされる。爆撃を受けても、ネットワークが機能するようにという軍事目的で実験的に開始された。そこでは、データを細切れにして送るパケット交換方式による分散型ネットワークが用いられた。 1986年にはNSFNET(全米科学財団 Nation Science Foundation)が開始され、学術研究用ネットワークとして発展し、今日のインターネットの原型となった。その後は、商業利用もできるようになり、マルチメディア情報が扱えるWWWの普及とともに、現在では世界最大のコンピュータネットワークとなった。

表1
現 代(情報化社会)
  イ ンターネット
1969 ARPANETの開始
 ARPA(米国防省高等研究計画局 Advanced Research Projects Agency)
小規模ネットワーク(LAN)を相互接続する、分散管理型のシステムである。 分散管理型1図1

分散管理型2図2
1983 ARPANETで通信プロトコルとしてTCP/IPを採用
 TCP/IP(Transmission Control Protocol/Internet Protocol)
1986 NSFNETの開始
 NSF(全米科学財団 Nation Science Foundation)
イリノイ大学を中心として学術研究用ネットワークを構築
1989 WWWの開発
 ヨーロッパ素粒子研究所(CERN)で、データの共有化を目的としてティム・バーナーズリーにより開発される。
WWWの歴史
1993 MOSAIC(WWWブラウザ)
 画像や音声を扱えるWWW ブラウザとして世界中に急速に広まり、インターネットの普及に貢献。
  Web2.0  ウィキペディア ブログ SNS など新しいWebのサービスが広がる。
2013 日本におけるインターネット利用数(2013年末)  10,044万人 インターネット利用数図3

総務省 情報通信行政(IT政策)

5.2 インターネットを利用した教育

 教育の情報化により、インターネットを利用した教育が普及しつつある。また、それに伴って、様々な教育用コンテンツが開発されている。
(a) 調べ学習
 情報検索により、Webページ上にある情報を調べる。
(b) 交流学習
 電子メール、Web掲示板、テレビ会議などにより、異なる学校間で意見や情報の交換を行う。

社団法人 日本教育工学振興会


[表紙に戻る]